医者に上手にかかるコツ【スムーズに治療してもらえる受診のしかた】

医者に上手にかかるコツ【スムーズに治療してもらえる受診のしかた】

身体に痛みや異常があったとき、もっとも頼れる存在であるお医者さん。

なにげなく病院に通っている人も多いと思いますが、じつはあなた(患者側)のこころがけ一つでより効果的な治療を受けることができるのです。

ギャンブラーのジムさんジムさん
医者なんだからサッサと診察して治療してくれよ!
こまった顔の40代女性
ユミさん
先生が頼りです、治療頑張りますので何でも聞いてください。
逆にあなたがお医者さんの立場だったとしたら、2人のうち、どちらの病気を心から治してあげたいと思うでしょうか⁉
お医者様ももちろん人間です。より詳しく身体の不調をがんばって伝えようとしてくる人には、何とかして治してあげたいという気持ちがわいてくることでしょう。
逆に、この人は自分の身体をホントに治したいと思っているのか?という態度の人には、どうしてもできることが限られてくるでしょう。
そこでこの記事では、
『賢い患者になりましょう』というテーマで、山本健人さんの本を元に解説していきます。
やまもと・たけひと/京都大学医学部卒業。市内病院勤務を経て、現在、京都大学大学院医学研究科、消化菅外科。著書に『医者と病院をうまく使い倒す34の心得』など。
私自身も46歳という年齢と、10年前から持病であるべーチャット病を患ってから毎月(現在は2か月に1回)通院している経験をもとに話をさせていただきます。
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ベーチャット病

医者に上手にかかるコツ【スムーズに治療してもらえる受診のしかた】

女医さん

現代の日本では、多くの人が「医者に診てもらえば安心、薬をもらえれば満足」と考えがちです。

特にシニア世代だと、医師を「お医者”様”」と呼んで絶対視するひとも少なくないようで、「医者に診せればたちどころに病気が治る!」と信じている人がたくさんいます。

もちろんですが、医師はけっして神様ではありません。患者さんの身体を一目診ただけで適切な治療法がわかるなんてことは無いのです。

結論を先に言います。

“賢い患者になりましょう”

上手に治療を受けるには、患者側にもテクニックが必要

治療において重要なのは、対話によって症状の経過や患者の背景を聞き取る「病歴聴取」の部分だそうです。

・痛みの強さはどの程度か?
・手術経験の有無?
・食事内容やどんな薬を飲んでいるか?
このような質問を医師から受けたことがあると思います。
医師はこれら一つ一つの質問を手掛かりに患者の身体にどんな異常が起きているのかを膨大な知識と経験で判断しています。
ですから、よりよい治療を受けるためには、『いかに医師を情報を与えるか』がとても大切です。
自分の”病気のプロフィール”を詳しく医師に伝えられる人こそ、賢い患者だと言えるでしょう。

病気になって慌てないように健康なうちから心構えを

たくさんの本の上で読書をする少女

ギャンブラーのジムさんジムさん
準備なんて必要ない!伝えることは得意だし・・
自分は大丈夫・・と思った人もいるかもしれません。
ですが、病気になって苦しい状態でも、きちんと受け答えできると胸を張って言えますか?
年齢を重ねるほど病歴が増え、自分で把握しきれなくなることもあります。健康なうちから病状の記憶をつけ、気軽に通院や相談ができる「かかりつけ医」をもっておくことがおすすめです。
スマホのカレンダーにメモしておくのが簡単です。
医療が発達して人生100年と言われている今、誰しもが「病気とつきあいながら生きていく」ことになるでしょう。
かかりつけ医師はその時のパートーなー的存在となるのです。

医者のかかりかた5つのアドバイス

医者のかかりかたアドバイス

アドバイス①スマホを活用して症状を正確に記憶しておきましょう

アドバイス②治療に支障があるなら、医師を替えることも視野に入れましょう

アドバイス③ネットの情報をうのみにするのは危険、必ず医師の判断を聞きましょう

アドバイス④薬が必要ないときも・・多すぎると思ったら相談してみましょう

アドバイス⑤検査にはデメリットもあるので、判断は医師に相談したうえで。

順に詳しくエピソードを交えて説明していきます。

医師と患者の間で起こりそうな『困った・・』や『どうして・・?』を取り上げています。

(*)一部知り合いの医師から聞いたエピソードも交じりますが、わかりやすく例えている話であり、すべて実際の症例ではありません。

アドバイス①スマホを活用して症状を正確に記憶しておきましょう

スマホを見る女性の手元の画像

このようなケースに遭遇した場合に効果的です。

ケース①

「震え」?「けいれん」?の症状が上手く伝えられない

Aさん(52歳・女性)

70代の母が「夜中に手が震えて眠れない」というのでかかりつけの病院で相談し、震えに効く薬を処方してもらいましたが、薬を飲んでも一向に症状が改善しません・・。

心配になり、母が寝ている様子をスマホで動画撮影してみることに。それを医師に見てもらったところ、母の症状は「震え」ではなく「けいれん」だったことが判明。

男性医師山本先生
☆もっと詳しくアドバイス☆
診察時に症状が治まっている場合、どんな状態だったかを口で伝えるのはなかなか難しいものですよね。
医師も慎重に聞き出すように努めてはくれますが、症状は人によって感じ方が違うので判断が難しいです。
特に症状を上手く伝えられない高齢者や子供が患者である場合、スマホやデジタルカメラで症状を撮影しておくのはとてもいい方法です。
今回のエピソードのように、「ふるえ」や「けいれん」は実際の症状を目にしないと、病名が判断しずらいことも多いので、ぜひ動画を活用して欲しいところです。
他にも、異常な色の尿が出たときや嘔吐物の動画などを取っておくと診察がスムーズです。撮影できない場合でも・・。
・いつ
・どこで
・どれくらい
起こったのかをスマホにメモにしておくと良いでしょう。
✔記憶しておくと便利なこと
【写真や動画で残す】
〇湿疹やあざ、肌荒れの様子
〇身体の部分的な凹みや膨らみ
〇顔色が明らかに悪いときなど
〇便や尿の異常時
【メモで残す】
〇不調が始まった時期
〇症状の変化の様子
〇食事内容など
〇最近出かけた場所(旅行など)
〇日記などもヒントになります。

アドバイス②治療に支障があるなら、医師を替えることも視野に入れましょう

電球の前に3つのドア

医師の話し方が怖く、通院に苦手意識がでてきました

Bさん(43歳・女性)
婦人科の病気で通院中なのですが、担当の男性医師がちょっと威圧的で怖いんです。症状について相談しても「勘違いじゃない?」なんて冷たく言われ悲しくなることがありました。

ただ、同じお医者さんい診てもらっている知り合いは「ズバッと言ってくれて、話しやすい。」と言ってます。私との相性が悪いだけなのでしょうか?

こっそりと別の病院に替えようかと思っています・・。

男性医師山本先生

☆もっと詳しくアドバイス☆

 

 

医師と患者さんも人間同士ですし、どうしても相性が合わないこともあるでしょう。

もし「先生が苦手なタイプで症状について言い出せない」など、治療にまで支障があるときには医師を替えるか、病院を替えるのも一つの手です。

通院する日をその医師の担当日と違う曜日にすることを希望することで、あっさり担当を変えてくれたりするものです。

昔と違って、病院側もサービス業の感覚が高まっていますので、上手理由をつけて相談すれば意外と担当替えは可能な場合が多いですよ。

病院自他を変更する場合には、できたら「紹介状」を書いてもらって移ることをおすすめします。

【紹介状とは】
正式には「診療情報提供書」といい、紹介先の医療機関に患者の情報を伝えるためのものです。今までの治療経過をまとめたものと、患者に行った検査結果を添付するのが一般的。

アドバイス③ネットの情報をうのみにするのは危険、必ず医師の判断を聞きましょう

インターネット 電話

お医者さんの診察がインターネットの情報と違っています

Cさん(62歳・男性)
慢性的な肝臓の病気で通院しており、最近はインターネットで同じ病気で闘っている人達のブログやYouTube動画をみて励みにしています。

先日、YouTubeで「海外で肝臓の特効薬が開発された」という情報を知り、さっそくその薬を処方してもらおうとお医者さんにお願いしたら、「様子を見ましょう」と話をそらされてしまって。

もしかしたら、この医師は最新情報を知らないのでは・・。少し不信感を覚えています。

男性医師山本先生
☆もっと詳しくアドバイス☆
インターネットには個人の方の「闘病日記」などが数多く公開されていますよね。それらによって勇気づけられるという患者さんは多いのですが、最近ではそこから得た情報で、かえって不安を募らせてしまう人もたくさんいます。
しかし、同じ病気でも必要な検査や治療法、治療期間は患者さんによって全く異なります。たとえ「闘病名が同じ」だとしても、実際には「病名しか同じではない」という事がほとんどなのです。
医師が行っているのは、患者一人一人に合わせた『オーダーメイドの治療』ですから、他人と比べすぎないようにしましょう。
大前提として、インターネットや書籍、週刊誌などの記事には信用できない情報が実はたくさんあるという事も忘れてはいけません。
人間には個人差があるのです。

アドバイス④薬が必要ないときも・・多すぎると思ったら相談してみましょう

たくさんの薬 錠剤

薬が欲しいのに処方してくれなかった

Dさん(35歳・女性)

風邪をひいたので、薬を貰おうと病院に行きました。でもお医者さんは「安静にしてください。」というだけで薬を処方してくれなかったのです。

しかたなく近くにある薬局で市販の薬を買いましたが、病院でもらう薬の方が効き目があるはずです。処方して欲しかったです。

飲まなければいけない薬が多くてたいへん

Eさん(76歳・男性)

高血圧と頻尿、白内障の治療で、それぞれ内科、泌尿器科、眼科に通院しています。飲まなくてはいけない薬が多く、最近は自分で把握できなくなってきました・・。

このままでは飲み忘れる薬がでてきそうです。こんな時はお医者さんに相談すれば薬を減らしてくれるのでしょうか?

男性医師山本先生
☆詳しくアドバイス☆
病気には薬で治るケースと薬を使わない方がいいケースが存在します。薬を使わなくても自然と治る病気や、薬によって症状が変化し、正しく診断ができなく病気もあるのです。
疑問があるときは、医師に「処方しなかった理由」を尋ねてみるのがいいでしょう。ちなみに風邪は薬を使用しなくても自然に治る病気の一つです。
しかも、風邪薬は市販薬も処方薬も成分はほぼ同じで、いずれも症状をやや軽くすることしかできません。
辛いときに無理して病院を受診するくらいなら、自宅で安静にしている方が早く治るということを覚えておいてくださいね。
また、薬が多いことは必ずしも悪ではありませんが、必要以上に多くの薬を飲むと副作用が出たり、飲み間違いや飲み忘れが発生したりする場合があります。
とくに、複数の医療機関を掛け持ちしている高齢者の場合、同じ効果を持つ薬が重複している可能性、飲み合わせの悪い薬が混じっている可能性・・・なんて可能性も。
そういったことが起きないように、かかりつけの薬局を一つ決めて、一元管理してもらうのがおすすめです。
男性医師山本先生
もしもの時の『通院ファイル』があると便利
病院を上手に活用している患者さんには、ファイルなどに診察券やお薬手帳をまとめ、それを持ってくる方が多いです。
家族の方に保管場所を伝えておくと、何かあった時も安心。症状がつらいときに探し物をしなくていいように日ごろから準備しておきましょう。
【まとめておくもの】
●診察券●お薬手帳●検査の結果●保険証や医療証●障害者手帳

アドバイス⑤検査にはデメリットもあるので、判断は医師に相談したうえで。

血液検査を受ける少年と看護師の女性

大きな病気にならないか不安。検査するべきでは?

Fさん(55歳・男性)

家族や親戚が何人か内臓のガンで亡くなっているので、いつか自分もガンになるのではという不安があります。

先日、急な腹痛があったので病院に行ったところ、診察の後に「様子をみましょう」と言われ特に検査をしてもらえませんでした。

念のために早めに検査しておいた方が良かったのではないでしょうか・・?。

男性医師山本先生
☆詳しくアドバイス☆
あまり知られていませんが、薬に副作用があるように、検査にもリスクがあります。
たとえば、受けることで体調不良や合併症がおこる、費用が高額になる、何度も通院や入院が必要になる・・などなど。
検査を受ける患者さんには「身体の負担」「お金の負担」「時間負担」がかかってしまうものなのです。
さらに、間違って病気と診断されてしまう「擬陽性」のリスクや、本来なら治療する必要のなかった病気を見つけてしまう「過剰診断」で、不必要な検査や治療が増える場合も。
むやみな検査はメリットよりデメリットの方が勝ってしまうので、するかしないかの判断は専門家に任せるのがベター。
また、今は検査で何もなかったからといって、これから一切病気にかからないという保証はなく、「検査すれば安心」というわけではありません。

医師は身体診察や病歴聴取によって患者の状態をしっかりと確認し、そのうえで「メリットが大きい」と判断した場合に検査をおこないます。

ですから、「今は検査の必要なし」と判断されたのであれば、むやみに不安になることはないでしょう。

男性医師山本先生
医師の様子を見ましょうには2つの意味があるんです。
「様子を見る」=「放っておく」ということではありません。
●時間を空けて診察や検査をし、今と比較してして病状の変化をみたい●治療や検査、定期的な通院の必要はないが、変化があったらすぐ来て欲しい
という意味があります。もし、「様子をみましょう」と言われた時にどうしても納得がいかなかったら、どういう意図があるのか具体的に確認するのも良いでしょう。

医者に上手にかかるコツ【スムーズに治療してもらえる受診のしかた】のまとめ

最後に,追伸

この記事ではスムーズに適切な治療を受けるために、「医者に上手にかかるコツ」というテーマでお話してきました。

私自身も10年まに国の特定疾患であるべーチャット病という病気を患ってからというもの、定期的に通院している身です。

月刊購入している、家の光という雑誌で山本建人先生の記事を見つけて、今までの通院で思っていた疑問やお医者さんに対するわだかまりみたいなものが解消されました。

ぜひ、私のように思っている人達に伝えたいと思いこの記事を書きました。

「賢い患者になろう」というテーマは、まさに自分自身を守る方法であると考えます。

私の仕事でもある接客の技術にも通じる部分があり、医師は病気と闘う上での最高のパートナーといえる存在だと思うと、永くお付き合いしていくために、「かかりつけ医」を作ることは大事なことです。

今回山本先生に教えてもらった5つのアドバイスを有効に活用して健康を維持しながら人生を楽しみましょう。

アドバイス①スマホを活用して症状を正確に記憶しておきましょう

アドバイス②治療に支障があるなら、医師を替えることも視野に入れましょう

アドバイス③ネットの情報をうのみにするのは危険、必ず医師の判断を聞きましょう

アドバイス④薬が必要ないときも・・多すぎると思ったら相談してみましょう
(詳しくは本文参照ください。)

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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