【アパレルブランドの現実】デパートの老舗アパレルブランドの場合

オシャレな人は一度は憧れたことのあるであろう業界、『アパレル業界』。

衣服、とくに既製服をさす用語ですが、最近ではオーダー服も含めてひとくくりに洋服の産業のことを言うようになったと思います。

私の勤めているデパートの宝飾サロンのフロアには、プレタポルテという既製服の中でも高級なものを指す洋服のショップが数多くあります。

たまにテレビなどでやっているパリコレなどで発表されている洋服は、オートクチュールといい、オーダーの一点物の洋服になります。

この記事では、特にデパートで昔から取り扱われている老舗アパレルブランドであるプレタポルテのショップ店員の現状や今後の展望などを他業種目線でご紹介していきます。

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【アパレルブランドの現実】デパートの老舗アパレルブランドの場合

アパレルブランドショップ

デパートの中層階以上には、高級な宝石を扱う宝飾サロンがあったり、高級時計売り場があったりしますが、その付近にはプレタポルテと言われる高級既製服売り場があります。

いろいろなブランドがありますが、タレントの森泉さんのおばあさまである森英恵さんの『ハナエモリ』だったり、2020年12月に亡くなったフランスのデザイナーであるピエールカルダンなどもそれにあたります。

20年ほど前には、50代の華々しいミセス達がこぞって来店してくると、とても売り場が華やいだものです。私もその様子をはたから見ていて、とても華やかな場所に思えたものです。

現在のプレタポルテ(アパレルブランド)の様子は・・

高級アパレルブランド

2019年の年末から猛威を振るう新型コロナウイルス(CIVID-19)の影響は現在進行形ですが、その前にもアパレル業界、特に高級アパレルに深刻な影響を与える出来事がありました。

消費税増税です。この消費税増税10%が引き金となり、客足が鈍ったと思った矢先に新型コロナウイルスの登場でした。

もともとデパートの高級アパレルブランドは、年配のお客様から成り立っており、コロナを恐れて年配客が来店しなくなるとすぐに売り場には閑古鳥が鳴いてしまうのです。

二足歩行のお客様が珍しい売り場の通路

犬 ブルドッグ

大袈裟に聞こえるかもしれませんが、プレタポルテ売り場のアパレルブランドは年々顧客層が高齢化しており、ちゃんと二足歩行でショップ迄歩いてこられるお客様の方が少ない状況です。

杖か、手押しバッグっを携えた老婆がミニスカートでやってきます。最初はとても異様な光景に移りましたが、今ではそれが日常の風景になっています。

それに比例して還暦まじかのショップの店長たちが、70~80歳の女性を相手にお店に飾ってある洋服を手に取り、まるで109の店員ばりに『これかわいいでしょ?』と話しかけています。

一緒についてきているお客様のご主人たちがその雰囲気に慣れないのも無理もありませんね。

客の取り合い(争い)

 

これはコロナ過の不況とは関係なく昔から繰り広げられていたバトルなのですが、デパートのアパレルブランドはとにかく他のショップの動向を気にします。

なぜなら客層もターゲットとするお客様が同じだから、昔みたいにそのデザイナーの服が好きで服を購入する人が減っていく一方で、日頃の合付き合いのあるショップや、お気に入りの販売員がいるショップで時間をつぶして、付き合いで服を買っていくというスタイル。

ただし、いつも同じショップの洋服ばかりきている人もそうはいません。ふらっと別のショップを歩いているとお気に入りの洋服を見つけることもそりゃあります。

そうなると、馴染みのショップの担当者は黙っていません。闘志むき出しで応戦しに行きます。相手のショップの接客スペースなどお構いなしです。

自分の見えている範囲で自分の客が他のショップの服を買うことを許せないのです。

闘わされている鶏のようなショップ定員

鶏 争い

ショップの定員同士が争って客を奪う合う姿は、はたから見るとまるで軍鶏を戦わせているような様に見えます。

冷静に考えると、いかに自分が普段担当しているお客様でも、ほかのお店でお買い物を楽しんでいる最中に横やりを入れる行為は感心しない人の方が多いことでしょう。

残念ながら、アパレルの世界でそれが当たり前なのです。お客を奪っても無場得なくてもその販売員の給料には大きくは影響しませんが、プライド(やりがい)は満たされるということでしょうか。

給料では反映させない代わりに、売り場内で英雄扱いをしてほめたたえて自尊心を煽って、やりがいのある仕事だと思い込ませる会社側のやりかたは今も昔も変わりません。

私の所属するジュエリー業界もまたしかりなのですが・・。

給料は安いのに高い洋服を買う販売員

アパレルブランドショップ b

アパレルの販売員は、そのアパレルブランドの服を着て販売をします。もちろんタダで支給してくれるお店は極わずかで、ほとんどは社割などで購入しています。

しかし、社割といえど元々が高額なうえ、低所得のアパレル販売員にはとても大きな負担です。洋服に対する情熱と軍鶏と化したプライドの維持で乗り越えているようにしか見えません。

ただし好きな洋服を着ることは女性にとって、とてつもなく幸せであるという事も私は知っていますので、そういう生き方もあるのではという風に傍から観察させていただくばかりです。

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【アパレルブランドの現実】デパートの老舗アパレルブランドの場合のまとめ

最後に,追伸

いかがだったでしょうか・・。

20年間デパートの宝飾業界で働いてきた私が、傍から見てきたアパレル業界。その中でもプレタポルテと言われる、高級既製服売り場の現状と今後についてお話していきました。

彼女たちは、そのショップの店長は月に個人で何百万という売り上げを挙げているにもかかわらず、ユニクロの店長より所得が低いのです。

そこには業界の闇がありますし、自腹を切らされているショップユニホームというべき、買わされている自ショップの洋服代金を合わせると実質所得はさらに減るのです。

それでもアパレルを目指す人たちは、アパレルを目指すのですから私には解らない、すばらしい魅力がそこにはあるのかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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