寒さがきびしいこの時期は、感染症にも負けないためにも身体の免疫力を高めることが大切です。そのポイントとなるのが『腸活』。
腸内環境をしっかり整えることで、病気などのリスクを下げることができます。感染症に怯えてばかりいるより、腸活をしっかりやることによって免疫力を高めておきましょう。
私自身はダイエットもかねて、一カ月ほど前から【一日一食】を実践していますので。
今回ご紹介する方法を行っているわけではありませんが、こういう情報は多方面から知識を取り入れる方が良いですので、『食べる腸活』をより実践しやすい方法としてご紹介させていただきます。
・腸活って何を食べたらよいの?
・腸活ってどうやったら効果が早く出るの?
石原新菜さん監修
《いしはら・にいな》医師。イシハラクリニック副委員長/日本内科学会会員/日本東洋医学会会員/漢方医学や自然療法、食事療法に精通する。テレビや雑誌、講演会などでも活躍中。
最近では腸活といわれる言葉が注目され、今後も健康に暮らしていくためには切っても切れない取り組みの一つです。腸の悩みの多くは、便秘や下痢があげられますが、そんな腸の不調は未病のうちに対策しておきたいですよね。身体や心がいま一つ[…]
腸活食材におすすめな『8つの食べ方』とその効果を解説
腸活におすすめな食材と効果的な食べ方を、医師の石原新菜さんがクイズ形式で解説されたものをご紹介します。
どうせ食べるのなら、効率よく自分の腸のためになるものを食べたいですよね。
ダイエットにも通ずる食材をセレクトする力が身につきますので、このクイズはしっかりと答えて覚えそして実践してみてください。
どちらが正解?腸活クイズ
①新鮮なうちに生で食べる
②みそ汁やスープに入れて食べる
①フルーツたっぷりゼリー
②甘さ控えめのどら焼き
①ネギをのせた納豆
②ネギをのせた冷ややっこ(豆腐)
①サバの塩焼き
②マグロの赤身の刺身
①生しいたけ
②干ししいたけ
①リンゴ
②バナナ
①朝食の時
②夕食の時
①電子レンジで加熱
②鍋でゆでる
Q1の答えとその理由
腸に良い野菜の食べ方の答えは②です。(みそ汁やスープにいれて食べる。)
旬の食材を取り入れる
東洋医学では食品を、
②身体を冷やす「陰性食品」
③どちらでもない「間性食品」
陽性:ニンジン・レンコン・ネギ・ゴボウ
陰性:キュウリ・トマト・ナス・レタス
間性:サツマイモ・大豆・ジャガイモ
Q2の答えとその理由
どちらのおやつが腸に良い?の答えは②です。(どら焼き)
腸活でもう一つ重要なのは、体内からよけいな水分をだすこと。おやつによく使われる白砂糖は身体を冷やしたり水分をため込む働きがあるので摂りすぎると身体がむくんで冷えが慢性化します。
すると腸の機能が低下するだけでなく、血管や内臓の動きをコントロールする自律神経の調子も乱れます。
あんこに使う小豆は、強い利尿作用がある栄養成分・サポニンが豊富。よけいな水分や老廃物を排出する作用がとても強い食材なので、冷えのリスクを減らすことが可能です。
フルーツゼリーも充分ヘルシーなのですが、意外に砂糖や水分が多いので、どら焼きの方が腸にはおすすめと言えます。
あんこを作る人はアズキのゆで汁も無駄なく摂取
ゆで汁にも小豆の栄養素が溶け出すので、自分であんこを作るときには、ゆでこぼしをしない方がいいです。どうしても雑味が気になるようなら、煮汁を半分すて水を加えて調理してみてください。
手軽に食べるなら茹でアズキがおすすめ。アズキ50gに水600㎖を加え、ゆで汁が半分になりアズキが柔らかくなるまで煮るだけです。
Q3の答えとその理由
食事にもう一品添えるならどっち?の答えは①です。(ネギをのせた納豆)
3つめの腸活ポイントは「腸内の善玉菌を殖やす」ことです。人間の腸内には大きく分けて・・。
①病原性大腸菌や黄色ブドウ球菌などの「悪玉菌」
②納豆菌や乳酸菌などの「善玉菌」
③悪玉でも善玉でもない「日和見菌」
善玉菌を殖やすカギは食物繊維とオリゴ糖
腸の中にいる善玉菌は、食物繊維やオリゴ糖を餌にして増えます。そのため発酵食品を摂るときには、これらの栄養素を含んだ食品といっしょに摂るのがポイント。
納豆や豆腐の原料である大豆は食物繊維とオリゴ糖の両方が含まれているので効率的に善玉菌を殖やすことのできる食材です。
豆腐は食物繊維のほとんどをおからとして取り除かれているので、納豆の方がおススメです。
Q4の答えとその理由
腸活で定番のおかずにしたいのは?の答えは①(サバの塩焼きです。)
DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸をしっかりとることも腸活のポイントとなります。
不飽和脂肪酸には悪玉コレステロールや中性脂肪を低下させたり、腸内環境を整える効果があることが分かっており是非とりたい栄養成分。
DHAとEPAが特に豊富に含まれているのが、サバやイワシなどの青魚です。例えばサバはクロマグロの赤身の8倍以上のDHAと25倍以上のEPAを含んでいます。
腸活向けの栄養成分が豊富
青魚はDHCやEPAのほか、腸内環境を整えたり、免疫力の維持に重要な働きをすると考えられているビタミンDも豊富です。
他にもサバやアジはカリウムが、イワシは細胞の再生を助けるビタミンB2が豊富。腸活を助けてくれるので、ぜひ定番のおかずにしましょう。
Q5の答えとその理由
シイタケは生と干したものどちらが良い?答えは②(干したシイタケ)
シイタケには善玉菌を殖やすほかに、胃や腸で水分を吸収して膨らんで腸を刺激する「不溶性食物繊維」が豊富に含まれています。
ほかにも抗酸化作用があるエルゴチオネインなどの栄養成分が含まれており、陽活にはピッタリの食材。
干すことでビタミンDが生の時の約10倍に増えるので免疫力を上げたい時には干しシイタケを使いましょう。
スーパーで買ってきた生シイタケを天日で数時間干すだけでもかなりの効果が期待できます。
Q6の答えとその理由
リンゴとバナナどちらがよりおすすめ?の答えは①(リンゴ)
リンゴもバナナも食物繊維やカリウムなどが豊富で、一年中手に入りやすく、腸活に適した果物です。
ただしリンゴは「陽性食品」、対してバナナは「陰性食品」なので、腸を冷やさないという点でリンゴの方が優れています。
市販に販売されている野菜ジュースにもあるように、リンゴとニンジンの組み合わせの野菜ジュースはβカロテンやポリフェノールなどの多くの栄養成分がよく含まれています。
Q7の答えとその理由
ヨーグルトを食べるならどちら?の答えは②(夕食)
通常、腸の活動がもっとも活性化するのは22時から2時といわれています。
そのため、夕食の時にヨーグルトなどの発酵食品を食べておけば、就寝中に善玉菌が腸内に環境を整えてくれるので、老廃物や有害物質の排出が促進されます。
ただし、食後にすぐ寝てしまうと胃腸に負担をかけてしまうので、就寝2~3時間前までに食事は食べ終わりましょう。
日中も腸は活動しているので、できれば朝夕2回、発酵食品を食べるのがベストです。
Q8の答えとその理由
キャベツのおひたしを作るときどう調理する?の答えは①(電子レンジで加熱)
キャベツはカリウムや食物繊維の他に、免疫力をを維持するのに欠かせないビタミンCや胃腸の調子を整えるビタミンUなどの栄養成分が豊富です。
しかし、ビタミンCやUは水溶性なので、ゆでたり炒めたりすると流出しやすいうえ、生ではあまりたくさん食べられません。
電子レンジで加熱することで栄養ロスを抑えつつ、かさを減らして食べることが一番効率的です。ゆでるときは葉のままゆでて、後で刻むようにすると栄養成分の流出を抑えることができます。
スープなどにして、汁ごととるのも良いでしょう。
腸活食材におすすめな『8つの食べ方』とその効果を解説のまとめ
この記事では「腸活」におすすめな食材8つとその効果的な調理法や食べ方について、石原新菜さん(医師)の監修されたものを元に解説していきました。
腸活におすすめな食材としては、
・温野菜、みそ汁や野菜スープ
・おやつにはアズキを使用したものを
・納豆は腸活の必須アイテム
・食卓のおかずの定番はサバなどの「青魚」
・シイタケは干しシイタケがおすすめ
・リンゴは陽性食品
・ヨーグルトは朝夕食で一日に2回食べよう
・キャベツはレンジで加熱して食べよう
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