外商さんに18年密着してみたデパートショップ店長の感想と見解

外商さんに18年密着してみたデパートショップ店長の感想と見解

デパートは全国に202店舗(日本百貨店協会加盟店)存在しますが、売り上げの大きいなデパートほど「外商顧客」といわれるごく一部の「お金持ちのお客様」が売り上げの大部分を支えています。【これ現実です】

1人で(1世帯で)年間100万円~数億円の買い物をデパートでしてくれます。

そんな「お金もちの外商顧客」にはそのデパートで働く、「外商さん」が担当に付きます。

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・外商さんってこんな仕事をしてます
・外商さんの1日はこんなサイクル
・デパート主催の会員制の催事って?
・外商さんに向いてるひとは?
・外商さんやデパート勤務をしていると得する事
・外商さんは勘違いしやすい職業
・デパートの今後はどうなる?
みゆきん
なお、私はそんな外商さんと約、週に2~3回外回り
を18年間ともにしてきました
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外商さんはこんな仕事をしています

外商さんは、基本デパートのいち社員です。そして会社から決められた担当地域で活動をします、〇〇市は外商Aさん担当という形です。

そのデパートのハウスカード(外商カード)を持っている人を担当するのが大前提なので、外商顧客の数は外商さんによってマチマチになります、だいたい私の勤めているデパートの外商さんは、1人当たり100名から200名の外商顧客を担当しています。

昔は、外商の数が100名ほどいたのですが現在は50名ほどに減りました、これは全国的にもそうなっています。

しかしビックリなのが、扱う案件は100人外商さんがいた時とあまり変わってないように思います。(どんだけ働かせるつもりなの(汗))

外商さんの1日はこんな感じです

朝、9時半ごろ出勤して事務作業をパパっとやってしまいます。昨日遅くにお客様から頼まれたモノを各売場に依頼したり、きょう伺うお客様への配布チラシを用意したり、おすすめする商品のリストを用意したりと、朝からバタバタ!そんなバタバタの最中に私たちショップの人間は自分のお店の商品やイベントを外商さんからお客様へ進めてもらうように、外商さんに営業をかけているのです。

親しい外商さんじゃないと、よっぽど「売り上げに旨味のある商材」か「売れそうな話」じゃないと、けっこう嫌がられます。

猫パンダ
だって外商さんは朝に会いに行かない
とすぐに外出しちゃうんだもん
売場の販売員にも外回りをするのを担当として仕事をしている販売員がいるんです、デパートならではですね。
もちろん、ごく一部のショップにはなります。外商さんは朝の事務作業の途中に朝礼をすませ、終わったら外回りに売場の人と出かけます。
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<外商さんのカレンダー>
2月1日は宝飾売場と外回り
2月2日は布団売り場と外回り
2月3日は絵画売場と外回り
2月4日は休日
2月5日は店内で外商顧客と待ち合わせ⇒納品へ外出
2月6日はホテルでハンドバックの販売会
上記のように、外商さんの予定はかなりハードに決まっています。成績のいい人ほどこのスケジュールは過密です。

成績のいい外商さんは売場同士でスケジュールの取り合いになります。

成績の良い外商さんは、当然いいお客様をたくさん抱えているから成績が良いのです。したがって売場の方も、その外商さんに群がる訳です。もともと、デパートに高級品の品揃えが無数にあるのは、高級品を買えるお客様がいらっしゃるからですので、その窓口の外商さんは売場にとってもターゲットなのです。

ホテルなどでの展示会

ホテルなどの特別な場所を設けて販売会をすることは昔からデパートでは定期的に行われてきました。最近では伊勢丹三越系のデパートは一般開放も兼ねて、あえてデパート内の催事として行っているパターンもあります。

「1日限定の特別販売会」と、特別なご案内状を作って1日で数千万円の売り上げを上げたりしています。

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ホテルの画像

外商さんに向いてるひとは?

私が18年間、行動を共にしてみて思うのは外商さんに向いている人は、「消去法」で物事を考える人よりも、「加点法」で物事に取り組む人の方が向いている仕事だと思います。理由は、たしかに小さなことを積み重ねることは大事なのですが、外商個人が担当している200人のすべての外商顧客に対して「同じサービス」をしようとするのは不可能です。買ってもらえる人のところばかりに訪問してしまいます。

結果、行かなくなったお客様は離れていってしまい売り上げは徐々に減少します。結果を出している人は中流層の底上げを絶えずやってます。これは他のビジネスにも当てはまるはずです。商材によってすすめる対象客を選べない人は成功しません。営業テクニックを各段にを向上させる方法(やるべきこと)

外商さんは毎日、出勤するとパソコンで昨日の自分の成績(売り上げを)をチェックします。外商顧客はそのデパートの「外商カード」をつく際には、持つカードに担当の外商さんのコード番号が内蔵されています。

簡単にいうと、デパートで外商カードを使い外商顧客が買い物をすると、担当外商の売り上げに自動的になっています。何を買ったのか?いくら買ったのか?どこの売場で何時何分に買ったのかが、パソコンで担当外商には分かる仕組みなのです。

ですから、外商カードを作って貰う事は、外商さんには絶対不可欠なことなんです。自分で商品を売り込むことが苦手な外商さんは、朝、パソコンの前で「売れてない(涙)」「あそこの売場の販売員が感じ悪いから」みたいにパソコン相手に一喜一憂しています。そんな外商さんは、だいたい成績は良くありません。

成績のいい人は、自分でガンガン外回りをして商品やデパート内でやってるイベントの情報をお客様に売り込みます。お客様の眠った消費欲求を掘って!掘って!掘りまくっているのです。

外商さんやデパート勤務をしていると得する事

デパートの外商顧客の中には、テレビんで有名な社長さんや、有名人さんなども結構いらっしゃいます。普段の生活では有名人のご自宅などは、めったに伺えませんが、仕事としては入れてしまうんです。ある意味この仕事ならではの役得です。中には、外商さんによっては社長さんから気に入られて、その会社に転職していく外商さんもいらっしゃいます。

外商さんは勘違いしやすい職業

社長さんから気に入られてその会社に転職する人もいる反面、普段お客様や売場のから高く評価されていることに勘違いして、「自分の力を最大限活かせるのはデパートの外商ではない」とばかりに、保険会社などの歩合制の給料体系の会社に自分から移る人もいます。しかし、現実は厳しく成功した人はあまりいないようです。

あくまでも、デパートの看板によってできた信頼ですからそうなるのだと思います。人間ちやほやされると調子に乗ってしまいますので注意が必要ですね。また、最近のデパートではコンプライアンスが厳しくなっています。過去の外商の不祥事もそれを加速させる原因です。

<過去の外商不祥事>
・お客様からの現金集金のお金の横領
・売場の商品を借りたまま質屋へ質流し
・売場の女性販売員に車内でセクハラ
・お客様宅の貴重品盗難
(*)公表さてない無いものもあるはず

<現在のコンプライアンスでは>
・現金集金の廃止
・商品貸し出し伝票の期限を短く改定
・車内では助手席に乗るか後ろに乗るか選択させる
・厳重処罰化

ストレスが溜まる仕事なので、体調管理・精神コントロールが必要です。

外商さんに18年密着してみたデパートショップ店長の感想と見解のまとめ

一見、華やかに見える外商さんはとても大変な仕事です。お金持ちのお客様の相手をいつもしていると、金銭感覚がマヒしたり、取引先の売場にちやほやされて勘違いして横柄な性格になったり、自分に自信を持ちすぎて人生を踏み外してしまったりする人もいます。

若手のデパート社員は事務的な外商さんが増えてきました。なんだかさみしい気もしますが、これが時代の流れなのかもしれません。デパートの社員・規模はこれから減少に向かうでしょう。しかし、お金持ちの外商顧客のニーズはこれからもやっぱりデパートにあると思います。

 

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