わたしは現在、国の特定疾患であるベーチャット病を患っている44歳です。
病気を発症して今年8年目になりました。
馴染みのない病名だと思いますが、同じ病気になってしまって今後不安に思っているあなた、知人やご家族が発症してしまって心配なあなたへ、少しでもお役に立てばと、私の8年間の病状の経過や気を付けていることなどについてお話ししようと思います。
特定疾患ベーチャット病を発症して8年目を迎えました。
まず、ベーチャット病といってもどういう病気なのか知らない人の方が多いと思いますので、東京女子医大のサイトから引用してご説明しておきます。
難しい所は読み飛ばしてください。
「ベーチェット」は1937年に症例を報告したトルコ人の皮膚科医の名前です。 Dr. ベーチェット以前にも何人かの医師が症例を報告していました。しかし、Dr. ベーチェットだけが従来の概念では説明できない新たな疾患であると強く主張し、現在ではベーチェット病と呼ばれるようになっています。 なお、英語で検索するときはBehcet’s diseaseです。疫学世界的には、いわゆるシルクロードに沿った地域に多くみられます。つまり日本、朝鮮半島、中国、から中近東、地中海沿岸諸国を含む地域です。人口に対する患者数の比率ではトルコ共和国がもっとも高頻度です。しかし患者数では日本が最大で、約2万人です。わが国の中でも分布に偏りがあり北に多く南に少ない傾向があります。 都道府県別では北海道が最も高頻度です。 地域別での患者数は関東地方が最大です。 病態白血球の好中球という細胞の機能が亢進(こうしん)している状態が病態の中心にあります。この好中球によって炎症がおきやすい状態になっています。 さらに、免疫異常、血栓のできやすさ、なども病態に関連しています。 症状4つの主な症状があります。 検査血液検査では白血球数、CRP、赤沈などで炎症の程度を測定します。IgD値の上昇はベーチェット病に比較的特異的な検査結果です。HLA-B51という遺伝子の型がベーチェット病と関係があるということが明らかとなってきています。 HLA-B51は、日本人全体では15%が陽性ですが、ベーチェット病患者では約60%が陽性となり診断の参考になります。ただし、HLAの型は保険診療では測定できません。 身体的な検査では、無菌の針を皮膚に刺すとそこに発赤が生じときに膿がたまってくる「針反応」がおき、比較的ベーチェット病に特異的な所見です。通常、外来ではあえてこの検査を行わず採血のあとの針をさした後の状態を観察します。 診断厚生労働省の研究班の作成した診断基準があります。上述の4つの主な症状をすべて満たせば完全型のベーチェット病と診断します。詳細はここでは省略します。厚生労働省のホームページなどをご参照ください。 治療炎症を抑える非ステロイド系消炎鎮痛剤、コルヒチンなどの内服を行います。眼のぶどう膜炎に対しては点眼液などの他、シクロスポリン(商品名 ネオーラル)あるいはタクロリムス(商品名 プログラフ)などの内服を行います。現在、新しい治療としては関節リウマチあるいは炎症性腸疾患などで使う生物学的製剤のインフリキシマブ(商品名 レミケード)がベーチェット病のぶどう膜炎に、そしてアダリムマブ(商品名 ヒュミラ)がベーチェット病の腸管病変に対して使用可能です。 ベーチェット病の治療は生物学的製剤を使うことができるようになり大きく変わりました。まずは当センターの担当医師にご相談ください。 文責 小竹 茂 |
わたしが病気に気付いたのは8年前
わたしが『ベーチャット病』と診断されたキッカケは、当時40℃近い高熱を患い、仕事場近くの個人クリニックに行ったのですがその時の診断では、インフルエンザということで、タミフルを処方してもらい自宅で安静に寝ていたのです。
しかし、3日たっても状態は改善に向かいませんでした。それどころか熱も下がらず、ちょっとした幻覚症状まで出る始末。
これは、危ないと思い自宅近くの総合病院に外来。
診断結果は、インフルエンザではなく、『ベーチャット病の疑い』を指摘され、後日に専門医の診断を受けたのが8年前になります。
専門医に指摘された症状
ベーチャット病の専門医から指摘された症状としては、冒頭で引用した症状の通り
・皮膚が弱かった
・陰部の根元に傷みたいなものがあった
・子供のころからよく発熱していた
ベーチャット病になって気を付けてきたこと
・マーズレン(胃薬)
今後の目標&気を付けなければいけないこと
病気の完治を目指す目標としては、今飲んでいる薬の量を減らしながらいずれはゼロにすること、少なくすると、どこかで口内炎がまたやってきます。
私の場合は5ミリが壁になってます。いままで4ミリまで順調に薬の量を落としてきたのですが、4ミリにすると急に口内炎ができてしまいます。ですので、私の場合は3年ほど薬の量を5ミリから減らせずにいるのです。
ベーチャット病で1番怖いのは眼に症状がでることです。最悪失明してしまうとのこと。
現在は半年に1度ほど眼科に通っています。眼のケアには細心の注意をしながら生活していますが、他はこれといって気にしていることはありません。薬だけは飲み忘れないように毎朝服用しています。
特定疾患は2つ目の保険証を持てます
特定疾患を患っている人は、国民健康保険、社会保険とは別に保険証をもう一つ持つことができます。
あと、普通の生命保険には入れません、これはこの病気のデメリットですね。
ベーチャット病を公言している芸能人&有名人
・元プロ野球選手の柴田章吾さん(アクセンチュア株式会社)
・声優の真山亜子さん(クローン病も患ってらっしゃいます)

特定疾患ベーチャット病を発症して8年目を迎えました。のまとめ
ストレス社会では、あらゆる病気でストレスが原因ではないか?という結論にいたることもまだまだ多く、原因がわからないまま病気に悩む人は数多く存在しています。
口内炎に悩んでいる人、肌のトラブルで悩んでいる人は1度、ベーチャット病を疑って病院に受診してみてはいかがでしょうか。
医学は日々進歩しています、去年までは分からないことも今なら解るかもしれません。
1人でも難病に苦しんでいる方に参考になればと思いこの記事を書きましたが、『少しの気休め』程度にでもなれたのなら幸いです。
わたしも薬の量をいつの日か『ゼロ』に出来る日を夢見てがんばって生活していきます。
そのためには、なるべくストレスを溜めずにリラックスして毎日を過ごしたいです。疲労は眠りで回復させよう(アナタの眠りの質をチェック)